スペイン村


 土曜日にサンディエゴまでドライブした。高速道路でパトカーに止められる。スピード違反らしい。アメリカンフットボールクォーターバックのような警察に脅されて、召喚状を自宅に送付する旨告げられる。彼の英語はよく聞き取れなかったけれど、Citationとか云っていたから、そういうことなんだろう。留置場に入れられなかっただけ儲けものと、ほっとするから不思議だ。それからメキシコ国境まで足を伸ばす。パスポートを持ってこなかったので、国境の南には行けなかった。南の丘の上、不良品のレゴを積み重ねたような住宅街の一角に、赤白緑のメキシコ国旗が風にはためいていた。