2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ガリグリヤノ橋

五月も終わろうとしているのに、週末から寒い日々が続いている。冬のようにどんよりと空が重い朝の通勤中、セーヌ川を渡ると16区。

陸軍士官学校

パリの春の朝の空気はとても澄んでいる。芝生は自動水撒き機のお陰で適度な湿り気を帯び、手入れの行き届いた花弁の水玉が朝の光に輝いている。夕べは寝つきが悪かった。明け方うつらうつらしながら見た夢も覚えていない。少し重い気分で家を出たけれど、朝…

環状線

美術館に一人佇んでいる女性は美しく見える。本当は内面など見えないのに、知的な印象を強く受けるからだろう。それに、広く静かな美術館に響く彼女のヒールの音は、深い孤独を湛えている。そう想像させるだけの舞台装置の中に佇んでいる彼女は、知的で孤独…

ム二ュクール

パリ北西に位置するベクサン地方は、セルジー・ポントワーズからセーヌ川添いにルーアンまで広がり、フランスの穀倉地帯を形成している。ゴッホ、ボビニィ、ピサロなど多くの印象派の画家がこの地域で暮らし作品を残している。曇り空の下、黄色く染め抜かれ…

モンスリ公園

やたらと飛行機雲の多い午後だった。パリ13区のモンスリ公園では、家族連れや若い恋人達が芝生の上で日向ぼっこしている。夕食までの時間をのんびりと散歩した。典型的な穏やかな春の休日の午後。金はないけど暇だけは売るほどあった学生の頃は、友人達と代…

ルフェーブル大通り

今日は大統領選挙。午後八時にはシラクの次の大統領が分る。直近の世論調査はどれもサルコジの大幅なリードを伝えていたけれど、こればかりは蓋を開けるまで分らない。フランスには左派と右派が五割ずついていつも大接戦になるのだけれど、前回の大統領選で…