オリビエ・ド・セール通り


 パリは美しい街だ。世界で最も美しいとさえ思う。同時に、混沌に包まれてもいる。ストや工事が多く、車は無秩序に走り我が物顔で路地や中庭に所狭しと駐車している。世界に冠たる食文化を誇っているけれど、中華やイタリアンレストランの多さでも他の大都市に引けを取らない。最近は似非日本食が繁殖している。これらの外国料理は概して不味い。特にスパゲッティの酷さは他に類をみないほどだ。そんなこの街は、フランスの他の地方から見ればエゴイスティクで騒がしくストレスの多い大都市だけれど、それでも東京やニューヨークに比べると、とても牧歌的な雰囲気に包まれていて、住み易い街だと思う。昨日はリュクサンブールでブラジル映画"Proibido proibir"を見て、Oliver Adamの短い小説"Je vais bien, ne t'en fais pas"を読んだ。両方ともおもしろかった。